レッツノートCF-S9ジャンク分解日記(20160310)

ノートパソコン(Let’s NOTE)のジャンクを分解・清掃・交換・修理→再生させる作業の日記です。

今回の作業PCは【レッツノートCF-S9】のジャンクを分解します。

※このページにある写真は、クリックで大きな画像を表示します(別窓)。

今回のLet’s Note S9の状態

手元に届いた時は、まずジャンクPCの状態を確認します。

と言うか、見た目だけで相当汚い状態です。
外側でそのまま使える部分がなさそう…

とりあえずテスト用のメモリを挿して、電源を入れます。
BIOS画面を確認すると、見た目の汚さに相反して累積使用時間が1000H未満でした。

これは…何とか再生してあげたい!!

傷や割れなど破損箇所が目立つジャンク

▼ファン送風口のプラスチック部品が破損
レッツノートS9のジャンクでファン送風口のプラスチック部品が破損

▼モデム接続のフタをする部品も破損
レッツノートS9のジャンクでモデム接続のフタをする部品も破損

これは分解した時に、モニターケーブルの通り道になってるプラスチック部品ごと交換しないとダメですね。

▼モニター枠にもヒビ割れ
レッツノートS9のジャンクでモニター枠にもヒビ割れ

写真では分かりませんが、裏の天板にも同様のヒビが入ってました。
天板とモニター枠も交換する必要があります。

写真は載せませんが、ヒンジを覆う部品も欠けがありました。
これももちろん交換です。

底面にいたっては傷と汚れがひどく、PCカードスロットのフタが割れてないのが不思議なくらいです。

いよいよ、分解していきます。

ネジなめからのルーター

▼キーボードのネジなめ
レッツノートS9のジャンクでキーボードのネジなめ

プラス(+)のはずのねじ穴が、風車になってます。
私では失敗しそうなので、最初から夫にお願いしました。

…が、ダメでした。
すでになめきってました。

▼誰かが失敗したらしく、トップカバーに穴が…
レッツノートS9のジャンクで誰かが失敗したらしく、トップカバーに穴が…

他のネジを全て外して、キーボードもはがしてみると…失敗してトップカバーに穴が開いてる状態でした(写真の左側)。

ルーターでネジ頭を削り、土台と棒を切り離します(写真の右側)。
これでトップカバーが外せるようになりました。

分解をはじめてしばらくは、ネジナメの時にドリルを使っていました。
でも最近は、ルーターを使っています。

ドリルよりルーターを使う理由は2つあります。

ドリルは先端が壊れやすいです。
今回も最初はドリルで行こうと思ったのですが、買ってきたばかりのドリルが数秒で折れました。

もうひとつは、ルーターの方が固定が楽だからです。
ドリルやルーターを使う時に、反対側からネジの土台をペンチなどで固定していないと、グルグル回ってしまい削れません。

ドリルの時はペンチでの固定にかなり力が要ります。
ところがルーターの時は軽く持っているだけで削れます。

ルーターでは少しずつしか削れません。
でも、いま書いた理由で結局ルーターの方が作業がはかどります。

中を開けたら、無線LANモジュール無し

▼ボードに無線LANモジュール無し
レッツノートS9のジャンクで無線LANモジュール無し

ピンク色の□には、本当は無線LANのモジュールがついています。
他のジャンクと二個一でもしたのでしょうか。
わざわざ外してあります。

2箇所の青い印は無線LANケーブルです。

壊れた部品を交換して、
ファンを掃除してグリスを塗り直して、
無線LANモジュールをつけて、
リカバリーしたら終わりかなと考えてましたが、無線LANが反応しませんでしたorz

無線LANケーブルかアンテナが壊れてるようです。
と言う訳で無線LANケーブルも交換です。

無線LANケーブルを交換

▼無線LANケーブルを交換する準備
レッツノートS9のジャンクで無線LANケーブルを交換する準備

無線LANケーブルを外すために、ピンク色の○のネジを外します。

▼VGAケーブルのボックスネジも外す
レッツノートS9のジャンクでVGAケーブルのボックスネジも外す

VGAケーブルのとこのネジも外せば、無線LANケーブルの通り道が出てきます。

▼細かい部品も外す
レッツノートS9のジャンクで細かい部品も外す

VGAケーブルのとこの下にクッションがあるので、それも外します(写真の左側)。
ヒンジ脇に無線LANケーブルの通り道を固定するプラスチック部品(写真の右側の黒い部品)も外します。

▼無線LANケーブルはヒンジの内側を通って天板へ
レッツノートS9のジャンクで無線LANケーブルはヒンジの内側を通って天板へ

無線LANケーブルはヒンジの内側を通して、天板で固定されています。

▼天板に固定されている無線LANのアンテナ
レッツノートS9のジャンクで天板に固定されている無線LANのアンテナ

液晶モニターの枠を外すと、無線LANケーブルとアンテナがあります。
これを外して、可動品と交換します。

  • メモリ、HDD、ACケーブル、バッテリー、Windowsシリアルのシール無し
  • ガワの傷と汚れがひどい
  • ヒンジが破損
  • 天板とモニター枠にヒビ割れあり
  • キーボードねじがなめてる(→トップカバーも破損)
  • 送風口のプラスチック部品が破損
  • モデム・LANケーブルを塞ぐプラスチック部品が破損
  • 無線LANモジュールが無い→無線LANケーブル(アンテナ)が壊れてる
  • ただし、BIOSで確認すると累積使用医時間が1000H未満

今回のジャンクは、ほぼ丸っと分解させられました。
でも、CPU自体はまだそれほど使われてないようですし、何とか再生できて良かったです。

ノートパソコンの分解に役立つ道具の紹介

ノートパソコンの分解・清掃などに役立つ道具類を紹介します。

《左上から時計回りに》
赤ちゃん綿棒
ファンのすき間など掃除に使います。せっかくノートパソコンを分解したなら、掃除もしておきましょう。
エアダスター
これも掃除用です。以前、秋葉原で安いのを買ったら連続使用ができなくて、安物外の銭失いになったことがあります。
すきまノズル
これも掃除用です。自宅でノートパソコンの分解をするので、何でもダスターで吹き飛ばすということはしません。埃やゴミはなるべく掃除機で吸い取って、吸い残しだけエアダスターを使います。 以前は、サンワサプライのバキュームアタッチメントを使ってましたが、掃除機を替えたら入らなりました。自宅の掃除機ホースの内径に合う方をどうぞ。
プラスチックのヘラ
ヘラはプラスチックも1本あった方がいいです。
金属のヘラ(スパッジャー)
金属のヘラで細長いのが1本あるといろいろ使えます。
VESSELのドライバー(+00)
ノートパソコンの分解に重宝するドライバーです。だいたい、これで行けます。
VESSELのボールグリップドライバー(+1)
写真は長さ違いで同じものが2本並んでます。底面のゴム足のとこやモニターのヒンジなど大きいネジに。力のいるねじ回しは大きめの方が接着面積が広くなって開けやすくなります。
精密ピンセット TS-15
ノートパソコンの分解には必需品です。中華製品など安いのだとグニャっとなります。ピンセットは信頼あるものを買いましょう。
ピックアップツール(マグネット)
ネジがなめかけてて出てこないとき磁石で取ったり、小さなネジを中に落としたとき拾うなどwリト活用します。なめかけネジを救った回数は数知れず(写真はiFixitに入っていたツール)
ラジオペンチ
写真のラジオペンチ(プライヤー)は先曲がりタイプです。ロングノーズ、先細など自分の使いやすいのでいいと思います。ジャンクを扱うときは結構使うことがあります。

あると便利なもの。


《左上から時計回りに》
クリーナー
内部の汚れ落としやグリスの塗り直しにも使います。
三角のヘラ
iFixitについてる三角のヘラは、ニコイチなどでモニターの枠を外したりするとき重宝します。スマホの電池交換でも役立ちます(細いすき間に差し込んで、そのまま挟んでおける)。 iPhoneの電池交換で付属品に中華製の三角ヘラがあったので使ったのですが、まったく別物でした。色まで同じ青にしてますが、中華のヘラはその場で壊れたので、自分の道具を出しました。
ネジすべり止め液
ノートパソコンのネジは小さい(細い)のが多いので、ネジがなめることがままあります。ジャンクだとなめかけのネジやなめ切ったネジはよく見かけます。ネジすべりどめ液はなめかけネジに重宝します。
iOpener
ノートパソコンやタブレットの内部にはホットボンドやシール接着がよく使われています。代わりのきかないシールなどは再利用できるように、iOpenerで丁寧に剥がします。

iFixitを買おうか悩んだら? セットのツールがすべて(自分にとって)使えるものではないと考えておきましょう。 自分には不要なツールがほとんどでも、欲しいツールがあるから良いと思える人にオススメです。
類似商品に注意しましょう。 似たようなツールのセットがiFixitより安価で販売されていますが、長く使いたい場合は信頼できるものを選んだほうが良いと思います。
《その他、写真無し》
マグネットシート(水道屋のでもOK)
ネジを分かりやすい配置で置いておけます。空の名刺入れに入れて使うと、作業の途中でフタできるのでなお便利。
ネジ入れに使う箱
同種のネジなどを分けて取っておきます。同じメーカーをよく分解するなど、ネジケースが役立ちます。チャック付きの袋(目薬が入ってるような袋)もねじ入れに使えます。