自作キーボードの7sKB(MX版)を組み立てと失敗したところなど
前回、ErgoDashを作って以来、ずっと使い続けていた夫ですが、また新しい自作キーボードが欲しくなったようです。
今回、作るのは**「7sKB」のMX版**です。 夫曰く、HappyHackingKeyboardとほぼ同じ配列なので、HHKに戻る時戻りやすいから換えたいとのこと。 どんな理由でも、私は自作キーボードの組み立てが楽しいので構いませんが…
今回の7sKB(MX版)はLEDを付けます。 これまでは夫も私もピカピカ系が好きではないので、LEDは付けませんでした。 なぜ今回LEDを付けるかと言うと、レイヤーの現在地を色で判別するためです。
※自作キーボードでは少ないキー数で英数字や記号等を打てるよう、複数のレイヤーを切り替えながら使います。
以前、空中配線で組み立てた自作キーボードでは、レイヤーの現在地を分かりやすくするため、わざわざOLEDを追加しました。 LEDを使えば、色で区別できるので、ひと目でレーヤーの現在地が分かりますね! なので、LED(YS-SK6812MINI)は付けますが、LEDテープは使いません。
※このページにある写真は、クリックで大きな画像を表示します(別窓)。
自作キーボード7sKB(MX版)を作るために購入したもの
7sKB(MX版)を作るために購入したものは、以下の通りです。 ☑ 自作キーボード『7sKB』のキット(税込み 9,250円)
- ☑ キースイッチ 63個(アルファベットなど47個+記号など16個) ☑ ProMicro 2個 ☑ コンスルー(ProMicroをPCBにつなげるピン) 4本 ☑ キーキャップ 63個 ☑ TRRSケーブル(4極 3.5mm)(税込み 330円) ☑ MicroUSBケーブル
キースイッチはアルファベットや数字の47個、記号類16個とで別のタイプを購入しました。 打鍵感を変えることで分かりやすくするためです。
キースイッチ、ProMicro(コンスルー付き)、キースイッチの打鍵感を滑らかにする潤滑油クリームは遊舎工房で購入しました。 キースイッチは2種類とも数個ずつ余分に買って、税込みで14,080円でした。
MicroUSBケーブルはうちにあったものを使っています。 キーキャップはAliExpressで購入しました。 1.75Uサイズのキャップが入ってるセットで11,612円でした。
自作キーボードの組み立てに使う工具類は、最下部に写真付きで紹介します。
自作キーボード7sKB(MX版)の組み立て手順
自作キーボードは、製作者のビルトログを見て組み立てします。 ⇒ 7sKB(MX版)のビルドガイド
自作キーボード組み立て前の準備 自作キーボード組み立て前の準備が3つあります。
ひとつは、ProMicroの差込口を接着剤で固定して補強です。 これは自作キーボード界隈では定番の作業です。 ProMicroの差込口は、何度もケーブルの抜き差しをしてると弱ってしまい、もげることがあるようです。 幸い、うちではまだもげたことはありません。 が、接着剤で補強するだけなので、必ずやっておきましょう。
2つめは、キースイッチの打鍵感をなめらかにすること。 これは完全に個人の好みです。 キースイッチを分解して、スイッチを押したときに接触する部分に潤滑油を塗っておきます。 そうすると打鍵感がぬるぬるになります。 うちでは毎回必ずやっています。 打鍵時のガチャガチャが好きな人や気にならない人はそのままでもいいと思います。
※ 自作キーボードでキースイッチの打鍵感を滑らかにする【Lube】 を参照のこと
3つ目が、ファームウェアの書き込みです。 これまでの自作キーボードでは、はんだ付けの後にやっていました。 7sKBでは最初にLEDを付けるので、ファームウェアの書き込みをやっておかないと、LEDがちゃんと光るかどうか確認できないので、あらかじめ書き込み作業を終わらせておきます。
ファームウェアを焼く時にリセットボタンを使いますが、まだリセットボタンはありません。 代わりに、ProMicro設置場所の【Rst】と【Gnd】をピンセットで直結するとリセットできます。
準備ができたところで、早速、自作キーボードの組み立てに入ります!
① プレートを左右に切り離す 底面プレート、上部の枠状プレート、PCB(基板)をそれぞれ左右に切り離します。 切り離しにはニッパーを使います。
7sKBのPCBは、MX版とchoc版共通のようです。 MX版は背の高いキーキャップ、choc版はノートパソコンで使うような背の低いキーキャップです。
PCB最下部に【Cut for MX ver】【Cut for choc ver】と書かれています。 今回はMX版なので【Cut for MX ver】のところをニッパーで切ります。
左右に切り分けたら、切り残した出っ張りをやすりがけします。 やすり…疲れました。 枠が細いのでプレートを持ってる方にとても神経を使い、それで疲れますね。 力んで割ってしまったらおしまいですから。 残り3枚だったけど、続きはルーターで作業しました。
ルーターを持ってる人はルーターでやった方が早いしです。 (わざわざルーターを買うほどではない)
ビルドガイドには「PCBの断面をグルっと黒く塗る」とありましたが、夫がやらなくて良いというので塗りません。
② LEDのはんだ付けと確認 では、はんだ作業に入ります。 はんだ付けのときは、特に記述がなくても、フラックスを塗っています。
最初にLED(YS-SK6812MINI)のはんだ付けをします。
上の写真で青い印が、LED(YS-SK6812MINI)です。
ちなみに、オレンジの印がリセットスイッチ、緑の印はTRRSコネクタです。
PCBを裏側にしたときの右下に角丸の穴があります。 これがLED(YS-SK6812MINI)を乗せる場所です。
LEDの足で1箇所だけ斜めになっているところを【Gnd】に合わせます。
ひっくり返して表を見ると、LEDの発行する側が【Light Side】の穴から見えます。
✕を書く感じで、対角線を結ぶ順番ではんだ付けします。
はんだ付けが終わったら、LEDのテストをします。
ProMicroを挿して、USBケーブルをつなぐとLEDが光ります。
LEDだけでなく、はんだ付けしたら必ず導通チェックします。
③ ダイオードのハンダ付けと確認 ダイオードのはんだ付けをします。 青い印がダイオードをはんだ付けするところです。
ダイオードには《向き》があります。
PCB上で▽の先端側(直線がある方)とダイオード表面で線が引かれている方を合わせます。 ダイオード自体が非常に小さく、見づらいですが、必ず向きの確認をしましょう。
上の写真は、逆作用ピンセットでダイオードをつまんだところです。
フラックスを塗って、予備はんだをしたら、ダイオードを載せます。
逆作用ピンセットでつまんだまま、片側をはんだ付けします。
ダイオードの足が短いので、しっかりはんだ付けしないと浮いてしまいます。 片側がはんだで固定されたら、ピンセットの先で上から抑えるようにして、反対側のはんだ付けをしました。
目で見て浮きがあれば、再度、足を上から押さえつけるようにはんだします。
はんだ付け後にピンセットでダイオードを挟んで左右にグイグイ動かしてみます。 それで動いてしまうようなら、いずれ取れる可能性大なので、はんだ付けし直します。
ピンセットでつまんでいたダイオードが飛んで、床を這って探すこと2回。 ダイオードの向きを逆で、はんだのやり直しが2回。 ピンセットでグイグイしたらダイオードが取れ、はんだ付けのやり直しが5〜6回。 根性ですね。
ダイオードのはんだ付けが終わったら、テスターで通電を確認します。
テスターは○の方に赤、□の方に黒を当てます。
逆に当てると反応しません。
これでダイオードのはんだ付けが終わりです。 ビルドガイドでは、次にLEDテープを貼ります。 が、上述のように、レイヤーの現在地を色で表示させたいだけで、それ以上のキラキラは不要なので。
④ スイッチ類をはんだ付け リセットボタンとTRRSコネクタを取り付けます。 (スライドスイッチは付けない)
緑色の印がTRRSコネクタ、赤い印がリセットボタンの位置です。
しっかりとはめてマスキングテープで仮止めします。 裏返して、PCBから飛び出てる部分をニッパーで切ります。 2mmくらい残しておくといいです。 フラックスを塗ってはんだ付けします。
テスターで確認します。
⑤ スタビライザーを取り付ける 7sKBに付属してるスタビラーザ−は組立不要なので楽ちんです。
丸い穴に黒い足のフックを引っ掛けるようにして、取り付けます。
スタビライザーを取り付けたら、裏側をネジ止めします。
⑥ キースイッチを乗せてはんだ付け PCBに上部プレート(枠状)を乗せて、キースイッチをはめます。
キースイッチには、向きがあります。 場所によって上下の向きが違うので、PCBの穴を見ながら確認してはめます。 必ず、横から見て浮きがないか確認して、しっかりキースイッチを押し込みます。
また、ProMicroと被るキースイッチが左右2つずつ、計4箇所あります。 ここはキースイッチの足をあらかじめ、ニッパーで切っておきます。 2mmくらい足を残すとはんだ付けしやすいです。
フラックスを塗ったらはんだ付けします。
⑦ ProMicroをはんだ付けする ProMicroにコンスルーをはめて、PCBにはめます。
7sKB用に用意したProMicroとは別のProMicroを使いました。 (以前、使ったProMicroがあったので)
コンスルーをはめるときの前後の向きと上下の向きについて ⇒ 『ProMicroにコンスルーをはめる』
ここで全てのキーの入力確認をします。
TRRSケーブルとmicroUSBケーブルをつないで、キー入力のテストをします。
夫がとても便利なツールを見つけてきました。 ⇒ キーコードを調べるツール
これまでは記号類の入力確認にひと手間かかりましたが、このキーコードを調べるツールだとカンタンにキー反応が分かります。
⑧ 下部プレートを組み立て、キーキャップをはめる 最後に底面のプレートを組み立てて、キーキャップをはめれば自作キーボード7sKB(MX版)の完成です。
7sKB MX版の組み立てでのやらかし(2つ)
今回、自作キーボード「7sKB(MX版)」を組み立てで、2点失敗したので参考までに書いておきます。
ひとつめは、イージーミスです。 枠状の上部プレートを乗せず、キースイッチをPCBにはんだ付けしてしまいました。 自作キーボードは何度も作ってきてるのに…いまさらそんなミス?!
これは全部はんだを吸い取って、再度はんだ付けをやり直しました。 原因が明らかなので、ひたすら根性です。
もうひとつのミスは、最終段階で発覚しました。 キーキャップを被せて、最終の入力確認で「B」が押せません。
キースイッチをはんだした状態での入力確認では、Bも押せていました。 キーキャップをはめてもう出来上がりという段階で、Bが押せなくなったのです。
最初に考えたのはやはり、はんだ付けのミスです。 ダイオードに浮きがあったかなと思い、はんだをやり直してみましたが、Bは入力できません。
キースイッチはピンセットを使いテスターで確認して導通が確認できたので、ダイオードとキースイッチのはんだ付けが原因ではなさそうです。
その後に考えたのがPCBかProMicroです。 予備のProMicroに取り替えたところ、Bが押せるようになりました。
再びプレートを組み立て直して再度テストしてみると…やはりBが押せません。
テスト用にデフォルトのファームウェアで焼いたProMicroで入力テストするとBが押せるのに、夫が自分のために書いたファームウェアに書き換えたProMicroを使うとBが押せない...これで原因が分かりました。 ファームウェア内の文法のミスです。 ミスというか、夫が自作キーボードで使えるよう自分好みに書いたファームウェアをそのまま転用したのですが、その文法が7sKBには合わなかったようです。 (一般的に使われるreturnやfalseが不要な文法らしい)
以上で、本当の本当に7sKBの組み立て完了です!
▼ 7sKBではLEDライトの色でレーヤーの現在地が分かる 
*** 感想など *** 久々の自作キーボード組み立てで楽しかったです♪ はんだ失敗からの63個のキースイッチを全部はんだ吸い取り&はんだ付けのやり直し! これも含めて、楽しかったです。 はんだ付けは好きなので丁寧にやるのですが、ハンダ吸い取りは焦りもあって時間的には速かったです。 ただ、はんだを吸い取るときに穴(キースイッチの足を入れるところ)の周りが取れたりして、かなりヤバかったです。 7〜8箇所は剥がれてました。 ひどいところだと囲みの1/3くらい剥がれてしまって、ちゃんと導通取れるか不安でした。 ちゃんと出来上がって良かったです。
早速、7sKBを使い始めた夫ですが… これまで空中配線の自作キーボードやErgodashなど、親指キーが離れたタイプを1年くらい使い続けており、7sKBの配置にどうしても慣れられず!! 出来上がりから数日で7sKBをギブアップの様子(笑) もうハッピーハッキングにも戻れないかも知れないですね。
7sKBのMX版が気に入ったらchoc版も作って欲しいと言ってただけに、残念です。
自作キーボード7sKB(MX版)の組み立てに使った工具類
自作キーボード7sKB(MX版)の組み立てに使った工具類は以下の通りです。

- (左上から時計回りに) マスキングテープ
- ハンダ吸い取り線 (隣のピンク色もハンダ吸い取り線) フラックス
- こて先ポリッシャー
- ニッパー(先細)
- はんだごて
- こて台
- ドライバー
- 逆作用ピンセット
- ピンセット
- はんだ
- こて先 1.6D型 T18-D16
- こて先 2C型 T18-C2 (↑自作キーボードではだいたいこの2種類のどちらかを使ってます) テスター
- やすり
- ミニルーター電池式(ダイヤモンド ビット6本付) ※写真はありませんが、本文中に書いた通り、やすりは諦めてルータで作業しました。
ドライバーは2本あった方がより安心です。 (プレートの組み立てで最後に上下のネジを同時に締めたいので)
自作キーボードは電子工作の入り口にピッタリなので、電子工作に興味あるひとにはおススメです♪



























