チャタリングに悩まされた話

Keyball61を作る途中で、チャタリングが発生しました。

自作キーボードの組み立て作業の過程で、キースイッチの入力確認があります。
全部仕上げてから押せないキーを見つけると、やり直しに手間がかかるからです。

たいていはPromicroに書き込み時にキースイッチの入力確認をします。
我が家でははんだ付けを私が、ProMicroの書き込みやキーマップの設定などを夫が担当しています。

Keyball61でも夫がProMicroの書き込みをして、キースイッチの確認をしていました。
ところが、夫が「キーがチャたる」と言うのです。

チャたるというのは、チャタリングのことです。
「bunkai」と入力したはずが「bbuuunnnkaiiiii」などと1回のタッチで複数個文字が出てきてしまう現象です。

夫が「タダでと入力したら『たっだっっでえええええ』になった」と言うのです。
歌舞伎のまねでもしてるのかと思いました。

一緒に確認したところ、複数のキーがチャタリングを起こしてました。

夫曰く、私がはんだをケチってるからだと。
それに、ソケットがかすかに浮いてる気がするとも。

それでチャタリングしてるキー部分のハンダをリフローしました。
が、それでも直りません。

一度、キーソケットのはんだを剥がして、もう一度はんだ付けし直しました。
が、それでも直りません。

何度か、全キーを押してひとつずつ確認したのですが、毎回違う箇所が複数チャタリングしています。

キーソケットやダイオードのはんだの問題ではなく、Promicro側のはんだが失敗してるのでは?という話しになりました。

私としてははんだが失敗してるとは思いませんでしたが、似たような行、似たような列で毎回違うキーがチャタリングする原因が他に思いつきませんでした。

キースイッチの不具合ならば、不具合のあるキースイッチを指してる箇所だけがチャタリングするはずと思ったからです。

でも、チャタリングするキーは毎回変わるのです。

複数箇所チャタリングするのも変だと思いました。

念のため、別の自作キーボードでちゃんと動いていたキースイッチと交換してみたところ、Keyball61に載せた途端チャタリングしました。

これはやはりPromicroのはんだがおかしいのかなと思い、はんだシュッ太郎ではんだを吸い取って、Promicroを外しました。
(ソケットやダイオードならハンダ吸い取り線ではんだをはがせますが、Promicroのはんだ剥がしは大変です)

夫が楽しみにしていたKeyball61ですので、何としても完動させねばなりません。

ところが、です。
どうせなら新しいキースイッチに変えるかと、新しく買ってきたキースイッチを試したところ問題なく入力できるようになったのです!

自作キーボードでチャタリングの原因はほとんどの場合キースイッチの劣化と言われてるようですが、まさにその通りでした。

ですが、いくら同時期に購入したキースイッチと言えども、まさか一斉に10数個がチャタリングし出すわけがないだろうと思いました。
キースイッチの劣化以外、つまり私のはんだ作業に原因があると考えていたので、原因特定に時間を要してしまいました。

…夫の愛用キースイッチは買ってから3年ほど経ってたかと思います。
(気に入ってるのキースイッチを、新しい自作キーボードを作るたびに載せ替えたりしてた)

✓ 同時多発的にチャタリングする
✓ 確認する度に、チャタリングするキーが変わる
✓ 決まった行、決まった列でチャタリングする
✓ 他の自作キーボードで動いていたはずのキースイッチを持ってきてもチャタリングする

これらの現象は、キースイッチの劣化によるものでした。

結論。
私のはんだには問題ありませんでした(笑)
キースイッチは同時多発的にチャタリングすることもあるんですね。

同じようなチャタリングがあった場合の参考になれば幸いです。