バラバラに分解されたパーツからノートパソコンを組み立てる〜LIFEBOOK A574/H

2018-05-08

ノートパソコンの分解がしたくて「ジャンクPCあったら欲しい」と頼んでおいたら、バラバラに分解されたノートパソコンが箱で届きました(笑)
組み立ての様子を写真で紹介します。

富士通のLIFEBOOK「A574/H」のメモリ、SSD/HDDを換装したい人にも役立ちます。

※このページにある写真は、クリックで大きな画像を表示します(別窓)。

分解されたLIFEBOOK A574/Hを組み立てる

複数のノートパソコンを分解したパーツがあるので、箱からバラバラに分解されたノートパソコンの中身を出していきます。

▼バラバラに分解されたノートPCのパーツ《LIFEBOOK A574/H写真-1》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」の中身

左側はフロントカバーの上にマザーボードとファン、ネジ袋があります。
右側は底面のカバー、バッテリー、モニター、フロントカバー上にかぶせるフタ(電源ボタンなどあるところ)があります。

▼キーボードなど《LIFEBOOK A574/H写真-2》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のキーボードなど

左上から時計回りに、キーボード、メモリかHDDのフタ、キーボード、HDD、コネクタのつながった基板、メモリのフタ、光学ドライブ、もうひとつ光学ドライブ、ネジ類とプラスチックのパーツ。

キーボードとDVDドライブが2つずつあります。
どれがどのノートパソコンのものか分からないので、とりあえず出しました。

まず最初に底面のカバーを出して、分かりやすいパーツから載せていきます。

▼底面のカバー内側《LIFEBOOK A574/H写真-3》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」の底面のカバー内側

大きさや形状から、どこに何を置くのかだいたい分かります。
DVDドライブは2つあったので、載せてみてサイズの合う方を選択しました。

▼マザーボード裏《LIFEBOOK A574/H写真-4》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のマザーボード裏

マザーボードを載せる前に、裏側になるコネクタ類を挿しておきます。
小さいほうがCPUファンのケーブル、赤と青でセットになってるケーブルが電源ケーブルです。

挿したらマザーボードをひっくり返して、底面カバーの中に載せます。

▼HDDとDVDドライブも入れる《LIFEBOOK A574/H写真-5》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」にDVDドライブとHDDを入れる

2枚目の写真で、HDDの下に写ってるケーブル付きの基板は謎でした。
基板に書かれた型番のような文字列を検索したところ、DVDドライブにつなぐパーツと判明。
ピンク色の□で囲んだ部分)
DVDドライブにつなぐと、ケーブルの反対側にちょうど差込口があったのでつなぎます。

同じく2枚目の写真で左下のネジ袋に入ってる黒いプラスチックのパーツは、HDDを固定するための部品だと思われます。
が、今回は放置します。

▼トップカバーを載せる《LIFEBOOK A574/H写真-6》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のトップカバーを載せる

次にトップカバーを載せてみます。

ピンク色のラインにモニターケーブルを通します。
左の青い印はキーボードケーブルの差込口です。
中央の青い印は、スピーカーケーブルの差込口です。
スピーカーケーブルは、右側からプラスチックの爪状の出っ張りの下をくぐらせながら通して、コネクタを中央で挿し、残りはモニターケーブルと同じルートに載せます。
赤い印はタッチパッドのコネクタです。

▼キーボードを載せる《LIFEBOOK A574/H写真-7》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のキーボードを載せる

キーボードを載せる前にキーボードケーブルを挿します。

▼キーボードの爪の位置《LIFEBOOK A574/H写真-8》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のキーボードの爪の位置

キーボードは下側の爪を差し込むような感じで入れます。

ちなみに…
はじめて分解するノートパソコンでキーボードの爪の位置が分からない場合は、キーボードをスパッジャーなどで少しずらして爪の位置を確認するといいです。
ネットで同じ機種の情報があれば、それが一番ですが。

▼モニターと本体を固定するネジ位置《LIFEBOOK A574/H写真-9》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のモニターを固定するネジとヒンジ

本体とモニターをつなげます。
モニター側の金具(青いライン)と本体側の金具(ピンク色のライン)を重ねてネジ止めします。

▼モニターを本体に固定《LIFEBOOK A574/H写真-10》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のモニターを本体に固定

ネジ止めすると、ヒンジが回るようになります。

モニターと本体をつなげたら、モニターケーブルの上にスピーカーケーブルを通して、スピーカーの先端を丸い穴に載せます。

▼組み立て完了《LIFEBOOK A574/H写真-11》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」の組み立て完了

最後にトップカバー最上部にプラスチックカバーを乗せます。
カバーの下側は爪があるので、下側から合わせて上から抑える感じで左右ともパチパチ言うまでしっかりはめます。

組み立ては完了しましたが…残念ながら起動しません。

まず、電源ボタンを押した時用の基板がありません。
本当なら、写真10の右側のスピーカーの左当たりに基板があって電源ボタンを押した時に接触します。
写真1の右下にあるプラスチックカバー(フタ)に見える白い線の左端が電源スイッチに接触する部分です。
接触するはずの基板がないので、電源ボタンが物理的に押せません。

それと無線LANモジュールもありません。
写真5のピンク色の□の上、ドライブの左のすき間が本来無線LANモジュールがある場所だと思われます。
ノートパソコンで無線LANがないのは不便です。

モニターがなくても、音が出なくてもいいですが、電源ボタンが機能しなくて無線LANが使えないのは困ります。

まあ、でもノートパソコンの分解は好きなので楽しめました。
正確には分解ではなく、分解されたパーツの組み立てですが…

一応、分解したい人向けに中の写真を載せておきます。

▼中身の全体図《LIFEBOOK A574/H写真-12》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」の中身の全体図

底面カバーに各パーツを載せた全体図です。
(HDDは抜いてあります)

LIFEBOOK A574でのメモリ、HDD/SSD換装

メモリは底面のフタを開けるだけで、カンタンに交換できます。

▼メモリ交換の場所《LIFEBOOK A574/H写真-12》
Fujitsu LIFEBOOK「A574/H」のメモリ

LIFEBOOK A574/HでのSSD/HDDの換装は、ちょっと面倒です。

分解の手順は、今回の組み立てと逆になります

  1. バッテリーを外して、バッテリー下の3本のネジを外す
  2. 底面のネジも見える範囲で外す
  3. フロント上辺のカバー(電源ボタンやスピーカーがある部分)をスパッジャーなどで爪を折らないように外す
  4. キーボードも下辺の爪を押し上げるようにして外すが、この時一気に剥がさないで裏側のキーボードケーブルを外す
  5. 中央部のスピーカーケーブルを抜いて、スピーカーをどかす
  6. モニターケーブルも抜いて、ケーブルは本体からどかしておく
  7. ヒンジ部の下にある金具のネジを左右とも外すとモニターと本体が離れる
  8. 見えてるコネクタ類を外して、キーボード下のネジを外す
  9. これでフロントカバーが外れると思います
  10. トップカバーが外れたら、DVDドライブのケーブルを片側外して、中央のHDDを新しいHDDかSSDに換装する

モニターまで外さないといけないので楽ではないですね。
HDD/SSDの換装がしたいだけの場合には、少々ハードルが高いかも知れません。

せっかく組み立てたノートパソコンが使えずに残念でしたが、バラバラのパーツから組み立てるというはじめての経験ができたし、触ったことのない機種をいじれたので、これはこれで楽しかったです。

基盤→基板に修正しました

LIFEBOOK A574/Hの組み立てに使った道具

LIFEBOOK A574/Hの組み立てに役立つのは以下の道具です。

ノートパソコンの分解に役立つ道具の紹介

ノートパソコンの分解・清掃などに役立つ道具類を紹介します。

《左上から時計回りに》
赤ちゃん綿棒
ファンのすき間など掃除に使います。せっかくノートパソコンを分解したなら、掃除もしておきましょう。
エアダスター
これも掃除用です。以前、秋葉原で安いのを買ったら連続使用ができなくて、安物外の銭失いになったことがあります。
すきまノズル
これも掃除用です。自宅でノートパソコンの分解をするので、何でもダスターで吹き飛ばすということはしません。埃やゴミはなるべく掃除機で吸い取って、吸い残しだけエアダスターを使います。 以前は、サンワサプライのバキュームアタッチメントを使ってましたが、掃除機を替えたら入らなりました。自宅の掃除機ホースの内径に合う方をどうぞ。
プラスチックのヘラ
ヘラはプラスチックも1本あった方がいいです。
金属のヘラ(スパッジャー)
金属のヘラで細長いのが1本あるといろいろ使えます。
VESSELのドライバー(+00)
ノートパソコンの分解に重宝するドライバーです。だいたい、これで行けます。
VESSELのボールグリップドライバー(+1)
写真は長さ違いで同じものが2本並んでます。底面のゴム足のとこやモニターのヒンジなど大きいネジに。力のいるねじ回しは大きめの方が接着面積が広くなって開けやすくなります。
精密ピンセット TS-15
ノートパソコンの分解には必需品です。中華製品など安いのだとグニャっとなります。ピンセットは信頼あるものを買いましょう。
ピックアップツール(マグネット)
ネジがなめかけてて出てこないとき磁石で取ったり、小さなネジを中に落としたとき拾うなどwリト活用します。なめかけネジを救った回数は数知れず(写真はiFixitに入っていたツール)
ラジオペンチ
写真のラジオペンチ(プライヤー)は先曲がりタイプです。ロングノーズ、先細など自分の使いやすいのでいいと思います。ジャンクを扱うときは結構使うことがあります。

あると便利なもの。


《左上から時計回りに》
クリーナー
内部の汚れ落としやグリスの塗り直しにも使います。
三角のヘラ
iFixitについてる三角のヘラは、ニコイチなどでモニターの枠を外したりするとき重宝します。スマホの電池交換でも役立ちます(細いすき間に差し込んで、そのまま挟んでおける)。 iPhoneの電池交換で付属品に中華製の三角ヘラがあったので使ったのですが、まったく別物でした。色まで同じ青にしてますが、中華のヘラはその場で壊れたので、自分の道具を出しました。
ネジすべり止め液
ノートパソコンのネジは小さい(細い)のが多いので、ネジがなめることがままあります。ジャンクだとなめかけのネジやなめ切ったネジはよく見かけます。ネジすべりどめ液はなめかけネジに重宝します。
iOpener
ノートパソコンやタブレットの内部にはホットボンドやシール接着がよく使われています。代わりのきかないシールなどは再利用できるように、iOpenerで丁寧に剥がします。

iFixitを買おうか悩んだら? セットのツールがすべて(自分にとって)使えるものではないと考えておきましょう。 自分には不要なツールがほとんどでも、欲しいツールがあるから良いと思える人にオススメです。
類似商品に注意しましょう。 似たようなツールのセットがiFixitより安価で販売されていますが、長く使いたい場合は信頼できるものを選んだほうが良いと思います。
《その他、写真無し》
マグネットシート(水道屋のでもOK)
ネジを分かりやすい配置で置いておけます。空の名刺入れに入れて使うと、作業の途中でフタできるのでなお便利。
ネジ入れに使う箱
同種のネジなどを分けて取っておきます。同じメーカーをよく分解するなど、ネジケースが役立ちます。チャック付きの袋(目薬が入ってるような袋)もねじ入れに使えます。