ジャンクのLet’sNOTE CF-S10分解日記(二個一した途端に通電しなくなる)

ノートパソコン(Let’s NOTE)のジャンクを分解・清掃・交換・修理→再生させる作業の日記です。

今回の作業PCは【レッツノートCF-S10】の二個一です。

知人からレッツノートCF-S10のリカバリーを頼まれました。
特に不具合もなく、HDDからSSDに入れ替えて、Windowsを入れ直して欲しいとのこと。

私的にはノートパソコンの分解をして、不良原因を探して直すのが楽しみなんですが(笑)

※ このページにある写真は、クリックで大きな画像を表示します(別窓)。

単なるSSD換装から、二個一するはめに

ただのSSD換装か…つまらないな…と思いながら作業開始。
リカバリCDを入れたところ、CDを読み込みしません。

耳を近づけても、ドライブが動き出した時のシャカシャカ音が聞こえません。
中でCDが回転してる様子もないのでドライブ不良のようです。

まあ単なるリカバリーよりは、光学ドライブの交換でもあった方が楽しいですからね。
二個一するために、レッツノート二台を分解しましょう♪

一見新しめの中古パソコンが実は期待はずれなことも

レッツノートCF-S10で底面中央に大きなひび割れレッツノートCF-S10で底面中央に大きなひび割れ


BIOS上では累計使用時間が5000H未満。
見た目もそれほど汚くないと思ったのですが…

分解しようと引っ繰り返してみると、底面中央に大きなヒビ割れがありました。
PCカードスロットのフタを挟んで上の方までヒビが続いています。

レッツノートCF-S10でモニター枠の端に割れレッツノートCF-S10でモニター枠の端に割れ


さらに、いざ分解し始めると、モニター枠の角が割れていて、無理やりはめてある状態(写真左)です。
トップカバーを外すと、モニター枠正面の下側にヒビもありました(写真右)。

ジャンクなので良いんですが…持ってきた知人も気付いてなかったようです。
ネットオークションなんかだと写真の撮り方でキズや割れが見えないこともあります。
気付いてて破損部分など書かないこともなくないので、注意が必要です。

ネットオークションでジャンクPCを買う時に注意したいこと

PCの二個一作業で通電しないトラブル発生

それはさておき、二個一します。

正常に動作するドライブを知人から預かったレッツノートCF-S10に取り付けます。

が、ここで問題発生!!
起動どころか、通電しなくなってしまいました。

私はノートパソコンの分解も二個一も大好きです。
ただし、必ず通電するジャンクPCを選んでします。
起動しなくても、通電さえするジャンクなら喜んでいじるんですが…

同じジャンクPCでも通電しないものは選びません。
(電子工作とかまったくできないので)

でも、今回のパソコンに限っては、少し前にはBIOS起動までしていたものです。

念のために、CPUの乗った基盤単体で電源ケーブルにつなげてみます。
すると、ファンが回り、電源ランプが点きました?!

二個一にする際、何らかの不具合がでてきたと思われます。
一度は途方に暮れかけましたが、根性を決めて通電しない原因を探ることにしました。

ジャンクのノートPCで通電しなくなった原因を探る

レッツノートCF-S10のニコイチで通電しない原因を探る

やり方は至ってシンプルです。
基盤につないでいるケーブルを一本ずつつないで、起動するかどうか確認していきます。

モデムのモジュール、電源ケーブル、モニターケーブル、HDDケーブル、無線LANケーブル、ドライブケーブル(ピンク色の印)を一本ずつつないでテストします。

実際には電源ケーブルとモニターケーブルが格納されている左側のプラスチックカバーを外して、むき出しの基盤でテストしました。
電源ケーブルは以前火花が散って燃えたことがあるので、むき出しはイヤだったんですが…原因を特定するためには仕方ないですね。

レッツノートCF-S10で通電しなくなった原因のHDDケーブルを交換

最終的に犯人はHDDケーブル辺りだと判明しました。
HDDケーブル(緑色の►)を差し込むと途端に通電しなくなります。

HDDケーブルは右側のEXTケーブルやUSBと接続する基盤につながっています。
ケーブルが断線してるのか、それ以外の不具合なのか。
どこが原因か分からないので、HDDケーブルと基盤を丸っと(ピンク色の印)交換することにします。

すると、正常に起動、交換したDVDドライブもふつうに動いて、無事にリカバリー終了です。

ただのSSD換装が、光学ドライブ交換になり、なぜか通電しなくなる…という、なかなか手のかかる作業でした。

けど最終的にニコイチが上手くできて、要望通りレッツノートCF-S10をSSDにして渡せたので良かったです。

ノートパソコンの分解に役立つ道具の紹介

ノートパソコンの分解・清掃などに役立つ道具類を紹介します。

《左上から時計回りに》
赤ちゃん綿棒
ファンのすき間など掃除に使います。せっかくノートパソコンを分解したなら、掃除もしておきましょう。
エアダスター
これも掃除用です。以前、秋葉原で安いのを買ったら連続使用ができなくて、安物外の銭失いになったことがあります。
すきまノズル
これも掃除用です。自宅でノートパソコンの分解をするので、何でもダスターで吹き飛ばすということはしません。埃やゴミはなるべく掃除機で吸い取って、吸い残しだけエアダスターを使います。 以前は、サンワサプライのバキュームアタッチメントを使ってましたが、掃除機を替えたら入らなりました。自宅の掃除機ホースの内径に合う方をどうぞ。
プラスチックのヘラ
ヘラはプラスチックも1本あった方がいいです。
金属のヘラ(スパッジャー)
金属のヘラで細長いのが1本あるといろいろ使えます。
VESSELのドライバー(+00)
ノートパソコンの分解に重宝するドライバーです。だいたい、これで行けます。
VESSELのボールグリップドライバー(+1)
写真は長さ違いで同じものが2本並んでます。底面のゴム足のとこやモニターのヒンジなど大きいネジに。力のいるねじ回しは大きめの方が接着面積が広くなって開けやすくなります。
精密ピンセット TS-15
ノートパソコンの分解には必需品です。中華製品など安いのだとグニャっとなります。ピンセットは信頼あるものを買いましょう。
ピックアップツール(マグネット)
ネジがなめかけてて出てこないとき磁石で取ったり、小さなネジを中に落としたとき拾うなどwリト活用します。なめかけネジを救った回数は数知れず(写真はiFixitに入っていたツール)
ラジオペンチ
写真のラジオペンチ(プライヤー)は先曲がりタイプです。ロングノーズ、先細など自分の使いやすいのでいいと思います。ジャンクを扱うときは結構使うことがあります。

あると便利なもの。


《左上から時計回りに》
クリーナー
内部の汚れ落としやグリスの塗り直しにも使います。
三角のヘラ
iFixitについてる三角のヘラは、ニコイチなどでモニターの枠を外したりするとき重宝します。スマホの電池交換でも役立ちます(細いすき間に差し込んで、そのまま挟んでおける)。 iPhoneの電池交換で付属品に中華製の三角ヘラがあったので使ったのですが、まったく別物でした。色まで同じ青にしてますが、中華のヘラはその場で壊れたので、自分の道具を出しました。
ネジすべり止め液
ノートパソコンのネジは小さい(細い)のが多いので、ネジがなめることがままあります。ジャンクだとなめかけのネジやなめ切ったネジはよく見かけます。ネジすべりどめ液はなめかけネジに重宝します。
iOpener
ノートパソコンやタブレットの内部にはホットボンドやシール接着がよく使われています。代わりのきかないシールなどは再利用できるように、iOpenerで丁寧に剥がします。

iFixitを買おうか悩んだら? セットのツールがすべて(自分にとって)使えるものではないと考えておきましょう。 自分には不要なツールがほとんどでも、欲しいツールがあるから良いと思える人にオススメです。
類似商品に注意しましょう。 似たようなツールのセットがiFixitより安価で販売されていますが、長く使いたい場合は信頼できるものを選んだほうが良いと思います。
《その他、写真無し》
マグネットシート(水道屋のでもOK)
ネジを分かりやすい配置で置いておけます。空の名刺入れに入れて使うと、作業の途中でフタできるのでなお便利。
ネジ入れに使う箱
同種のネジなどを分けて取っておきます。同じメーカーをよく分解するなど、ネジケースが役立ちます。チャック付きの袋(目薬が入ってるような袋)もねじ入れに使えます。