レッツノートS9のジャンクあるある5選

Panasonicのノートパソコン「Let’s NOTE CF-S9」で壊れやすいパターン5つを写真つきで解説します。

1) S9分解の基本(トップカバー=キーボードが乗っているメインフレームを外すまで)の手順は『レッツノートS9の分解(基本)』ページを参照して下さい。
2) S9でマザーボードを外すまでの手順は『Let’s Note S9を分解してファンを掃除しよう(図解)』ページを参照して下さい。

※このページにある写真は、クリックで大きな画像を表示します(別窓)。

Let’s Note CF-S9のジャンクあるある5選

レッツノートのジャンクPCでよくある壊れ方や不具合のパターンを5つ紹介します。
レッツノート独特のパターンもあれば、ノートPC全般で共通することもあります。

ジャンクでノートPCを購入する際の参考になればうれしいです。

底面のキーボードねじがなめる【Let’s NOTE S9】

レッツノートCF-S9の分解あるある、ネジなめ』でも紹介しました。

底面のキーボードを止めるネジはかなり固く締まっていることが多々あります。
そのせいか、ネジがなめやすいようです。

キーボードのネジがなめてしまって困るのが、トップカバーが開けられなくなることです。
トップカバーが開けられなくては、分解できません。

では、キーボードのネジがなめたらどうするか? と言うと、ドリル(ルーター)で削るしかありません。
物理的にネジ頭を壊してしまうんですね。

▼ドリルでネジ頭とネジ本体を切り離したところ
レッツノートS9のドリルでキーボードねじを分解

キーボード裏に接着している土台(写真の金色のパーツ)も取れてしまうので、元通りにはなりません。

ネジがなめかけていたら、注意して外すようにしましょう。
プラス(+)の形が風車っぽく広がっていたら要注意です。

ネジ回しは押す力7の回す力3だそうです。
分解日記(20160308)の一枚目の写真のような、なめかかってるネジでもキレイに開けられることがあります。

私はジャンクショップで、ねじ穴も必ず確認しています。
ただ知人から届いたものやネットオークションで購入する場合には、ネジ穴まで確認できないことが多いので、どうしてもたまにネジなめジャンクに当たってしまいますね。

DVDドライブのふたが自動開閉しない【Let’s NOTE S9】

ドライブが自動開閉しなくなった時は? 』で取り上げていますが、フタの内側のバネ部分が紛失するケースがよくあります。

▼DVDドライブのフタの内側にあるバネ
レッツノートS9のドライブ内のバネのはめ方

分解時、本体横のゴムを外すと、中に蝶番的なネジがあります。
これを外すと、フタが外せるようになります。
それを意識せずに、ドライブのフタを開けると(勢いがついて)フタが斜めに外れてしまいます。
フタが勢いよく外れた際に、バネが外れたことに気付かないとアウトです。
ドライブのフタの自動開閉ができなくなります。

▼PCカードスロットのフタが破損(ひび割れ含む)【Let’s NOTE S9】

PCカードスロットは、場所的に壊れやすいですね。
何しろ底面にあって、フタ自体が大きめなので、どうしても破損しやすくなります。

Let's Note S9のPCカードスロットフタ割れ例2

また今はPCカードスロットを使うことがあまり無いので、フタが壊れていても気にならないとか、ヒビ割れくらいなら我慢する人も多いそうです。

PCカードスロット部分が破損した時 』でも詳しく書いていますが、DVDドライブ同様、ネジが紛失してるケースも多いです。

電源が入らない(入りにくくなる)【Let’s NOTE S9】

電源が入らないジャンク、実はこれが私の好きなジャンクです(笑)
ネットオークションでは電源が入らないジャンクを好んで購入しています。

分解日記(20160308)で書いていますが、電源が入らないケースのほとんどは電源が入りにくいだけです。

ただし、電源スイッチが固いジャンクは本当に固いです。
私は自分で電源を入れてみて無理でも、夫に試してもらいます。
(夫は電源の固いスイッチを入れるのがすごく上手)
固いだけなら、いくらでも直せますからね。

業者によっては売り主の自己申告のまま、(特に確認せず)電源が入らないとしてるところもあります。
また、単にメモリが入ってないだけで、メモリを入れればふつうに起動することもあります。

ヒンジ脇のネジの土台割れ▼【Let’s NOTE S9】

タイトル通りですが…
ヒンジ脇にあるネジの土台が取れているジャンクもよく見ます。

ネジの土台が割れてる

ネジを回してて、あれ? なんかおかしいな…と思うと、土台が壊れてたりします。
特にヒンジ脇のネジ土台は小さいし、飛び出てるので壊れてることがままあります。

破損したネジの土台を応急処置

こんな小さな土台ひとつでも無いと、ネジが締められませんから、応急処置でくっつけます。
動かないジャンクから、正常に使えるジャンクになるだけですが…


ここで書いた以外だと、キーボードの破損もよく見ます。
ただし、キーボードは直すのも簡単だし、キーボードだけ買い換えるのも有りなので、分解という意味ではあまり面白味はないです。
何しろ、キーボードは抜け毛の墓場になっていることが多く、メインの作業は汚れを落としたり掃除することなので(笑)

ノートパソコンの分解に役立つ道具の紹介

ノートパソコンの分解・清掃などに役立つ道具類を紹介します。

《左上から時計回りに》
赤ちゃん綿棒
ファンのすき間など掃除に使います。せっかくノートパソコンを分解したなら、掃除もしておきましょう。
エアダスター
これも掃除用です。以前、秋葉原で安いのを買ったら連続使用ができなくて、安物外の銭失いになったことがあります。
すきまノズル
これも掃除用です。自宅でノートパソコンの分解をするので、何でもダスターで吹き飛ばすということはしません。埃やゴミはなるべく掃除機で吸い取って、吸い残しだけエアダスターを使います。 以前は、サンワサプライのバキュームアタッチメントを使ってましたが、掃除機を替えたら入らなりました。自宅の掃除機ホースの内径に合う方をどうぞ。
プラスチックのヘラ
ヘラはプラスチックも1本あった方がいいです。
金属のヘラ(スパッジャー)
金属のヘラで細長いのが1本あるといろいろ使えます。
VESSELのドライバー(+00)
ノートパソコンの分解に重宝するドライバーです。だいたい、これで行けます。
VESSELのボールグリップドライバー(+1)
写真は長さ違いで同じものが2本並んでます。底面のゴム足のとこやモニターのヒンジなど大きいネジに。力のいるねじ回しは大きめの方が接着面積が広くなって開けやすくなります。
精密ピンセット TS-15
ノートパソコンの分解には必需品です。中華製品など安いのだとグニャっとなります。ピンセットは信頼あるものを買いましょう。
ピックアップツール(マグネット)
ネジがなめかけてて出てこないとき磁石で取ったり、小さなネジを中に落としたとき拾うなどwリト活用します。なめかけネジを救った回数は数知れず(写真はiFixitに入っていたツール)
ラジオペンチ
写真のラジオペンチ(プライヤー)は先曲がりタイプです。ロングノーズ、先細など自分の使いやすいのでいいと思います。ジャンクを扱うときは結構使うことがあります。

あると便利なもの。


《左上から時計回りに》
クリーナー
内部の汚れ落としやグリスの塗り直しにも使います。
三角のヘラ
iFixitについてる三角のヘラは、ニコイチなどでモニターの枠を外したりするとき重宝します。スマホの電池交換でも役立ちます(細いすき間に差し込んで、そのまま挟んでおける)。 iPhoneの電池交換で付属品に中華製の三角ヘラがあったので使ったのですが、まったく別物でした。色まで同じ青にしてますが、中華のヘラはその場で壊れたので、自分の道具を出しました。
ネジすべり止め液
ノートパソコンのネジは小さい(細い)のが多いので、ネジがなめることがままあります。ジャンクだとなめかけのネジやなめ切ったネジはよく見かけます。ネジすべりどめ液はなめかけネジに重宝します。
iOpener
ノートパソコンやタブレットの内部にはホットボンドやシール接着がよく使われています。代わりのきかないシールなどは再利用できるように、iOpenerで丁寧に剥がします。

iFixitを買おうか悩んだら? セットのツールがすべて(自分にとって)使えるものではないと考えておきましょう。 自分には不要なツールがほとんどでも、欲しいツールがあるから良いと思える人にオススメです。
類似商品に注意しましょう。 似たようなツールのセットがiFixitより安価で販売されていますが、長く使いたい場合は信頼できるものを選んだほうが良いと思います。
《その他、写真無し》
マグネットシート(水道屋のでもOK)
ネジを分かりやすい配置で置いておけます。空の名刺入れに入れて使うと、作業の途中でフタできるのでなお便利。
ネジ入れに使う箱
同種のネジなどを分けて取っておきます。同じメーカーをよく分解するなど、ネジケースが役立ちます。チャック付きの袋(目薬が入ってるような袋)もねじ入れに使えます。